2009/02/14

[雑記] 絶好調

いろいろと楽しかった小児科も無事修了。一生懸命やっているうちに、雪もすぎ、春が来たようだ。

で最近、夕食のサラダ食を再開、ソフト・チーズ各種やオリーブ各種などを量り売りで買ってくると、あまり考えずにヴァリエーションもできる。しかも季節柄野菜がだんだんおいしくなってきた。

あと、週3回、500-1000 mの水泳を再開。あまり速くないペースで、休憩なく泳ぐ。おかげで、勉強しているときの脳への酸素供給能が格段に向上している(気がする)。一時は競泳ではないがなるべく速く泳ぐようにしていたが、それでは有酸素運動としてはあまりよくないのだろう。そして脳を使うのはまさしく、有酸素運動である。

勉強もだいたい研究していた4年間のギャップを取り戻して、医学というものの全容というか感覚というか、掴めてきた気がする。時には一般の読書すらする余裕が。

で、最新の脳論文を読むのは、やめ。どうせいこんなに忙しくちゃ、ついて行けない。まあ、再来年あたりに研究に本格復帰した頃には、今ちまたを賑わせている論文の過半数は忘れ去られているかもしれない。この機会に、もっと1970年代やそれ以前の古典論文や叢書を読むことにした。

生化学屋さんになりたかった大学生時代は、図書館の地下にこもって古い論文をあさったが、生理学は大学院に入ってからの興味なので、そういう基礎的なエキササイズを、あまりしていなかった。

2009/01/30

[新聞] バタ、バタバタ

Economic Signs Turn From Grim To Worse
By Annys Shin
(Washington Post, January 30, 2009)

どんどん社会が崩れてゆく。崩れるべき社会もすでにないという感じか。こういう触感を大恐慌と呼ぶのだろう。いつまで続くことやら。本当に、戦争にならないとよいのだが、というのは、期待しているレベルが低すぎるか?

2009/01/07

[新聞] 医療観光

Mexican Hospitals Aim To Attract More Americans
by Jason Beaubien
(NPR Weekend Edition, January 3, 2009)

まあ、肥満手術とか形成手術、視力回復手術ではよくある話だが、医療観光。今では、アメリカ国内に、<待てる大手術はメキシコに行う契約の民間保険>というものが実存しているという。

まあ、こちらにいると驚きではないが、日本からみれば、アメリカ社会がこれほどまでに凋落していることは、見えないかもしれない。



そういえば町を歩いていて、日本ではまだ寒い風が感じられるが、瀬戸際で踏みとどまれる余地を残している感じがする。まあ、歩く町がサンプルとして偏っているのかもしれないが。そこら辺、ドイツは、百年一日のように、「経済金融危機どこ吹く風」で、何も変わらない。やっぱり肌の感覚では、盤石だ。

アメリカに帰ってきたら、数週間前からまたひとしきり、寒風が厳しくなっている。

2009/01/06

[旅日記] 人生のスパン

今回の休暇旅は、人生のスパンについて考えることが多かった。

①脳梗塞は怖い。なってしまったものは根本的には治らないし、ある閾値を超えるとリハビリにも限界がある。可塑性というが限界はあるし、いかんせん、やる気のリハビリなんていうものはない。これは、事前予防・健康生活が欠かせない。

②人生を一生、全力疾走で生きられると考えるのは、嘘である。仕事もよいが、趣味も重要だ。僕はドイツに落ち着いたら、野菜作りをしようと思う。あと、雨読としては、脳科学史(あるいは医学史)のあるniche領域を見つけて、研究を開始したい。本は大好きだし、外国語も嫌いではないので、うまく分野を選んで本職の学者さんが手をつけないような変な領域が見つかれば、寿命によっては本の一冊くらい、書けるような気がする。養老猛司氏のいう、傘張職人のような作業である。どうしても出版社がなければ、現代では、インターネットに垂れ流せばよろしい。

2009/01/05

[旅日記] 機内徒然

飛行機は、人の飛ばない時に限る。アメリカでいえば12/25とか感謝祭当日などがまあそれに当たるわけだが、日本発は断トツで正月である。やすい上にたくさん席を占有できたのは、ここ何年ぶりだろうか。国際線というと最近はコンピュータの発達で、空席を作らない商法がどこの会社もこの上なく上手くなっているようだが、さすがに正月に飛ぶ日本人は、そうもいない。日本民族にまだ辛うじて残る、共通文化のようなものだが、それに逆行してうまい汁を吸うのも、それはそれでまた最近の文化のようなものであろう。



そういえばフランクフルト経由で日本に帰ったのだが、そのワシントン・フランクフルト便は、酷かった。せっかく通路側の席を取れたと思ったら、隣の中近東風の男が「風邪で便所が近いから、席を変わってくれ」という。地上1万メートルで国際問題を起こしたくもないので、変わってあげたら、ちっとも便所に行かない。

何かと思いきや。座席交代で隣り合わせとなったアメリカン・オバサンによると「あら、あれはイスラム教で私(女性)の隣に座れないからなのよ、よくあることだわ」という。このオバサンはイタリア在住だが、しょっちゅう里帰りしているというから、この便にも乗り慣れているらしいのだ。まあ戒律の厳しい宗旨は、実にご苦労なものである。



「あなたジェントルマンね、そんなの無視すればいいのにさ。」とアメリカ・オバサンいわく。まあ幸い膀胱の方もよく頑張ってくれたので、誰にもあまり迷惑をかけずに済んだ... と書いたところで、こう考えるのは実にジャパニーズな気がしてならない。アメリカ的にはmea culpaならぬ、tua culpa, tua culpa, tua maxima culpaな訳で「席を替わってやったのだから、少々またがれたり、通せと立たされても文句はなかろう」というのは正論だ。

あと不思議なのはその中東風の男。別に素直に「女の隣には座れないんだ」といってもらえば、フムフムと座席を交代したところであるのだが、それはどうやら、いえないらしい。しかも着陸後には、僕とアメリカ・オバサンに対して、「あんたら話しすぎ。ちっとも寝られなかった。ほかの客のことも考えろ」と難癖をつけてきた。確かに話は文学から経済から米欧歴史論から専門の脳の話まで、実に多岐にわたって盛り上がったのではあるが、そもそもことの端緒はあなたのために座席を交換して差し上げたことにある、という感覚は、全くないらしい。

世界は広い。



追、現役時代は自分の商売を起業して、それなりに成功を収めたらしいアメリカ・オバサン。そのアドバイスによると、「あなたは話がうまいからきっと成功するわ。」だって。アメリカ人はお世辞がうまい。で、アメリカでの社交の成功の秘訣は、うまくShakesepeareなどの名言を引用することにあるそうだ。「あなたはShawとか、Wildeがお似合いだ」そうだ。あと、イギリス本国で商売をする場合は逆説的に、Twainとかの方が受けるという。

まあよくわからないが、アメリカに帰国したら、名言集が届いているように、アマゾンに頼んでおいた。

2008/12/26

[旅日記] ああ、フランスね

一応なんとか、日本帰国。こちらはドイツのworking holidayとは違って完全な休暇なので、人と会ったり、たまっている読み物をしたりする予定。脳科学の関係でいうと、豚・山羊・タコが個人的にはホットスポットで、太古の昔の論文を掘り返して読もうというわけ。最近、ドイツ語の論文にも遭遇しだしている、論文がすらすら読めるくらいにはなりたいとは思いつつ、日常会話だけでも四苦八苦。

古い論文。実をいうと最近はやりの話題でも、先達がちゃんと踏みしめた道を新しい実験手法を使って上塗りしているだけ、ということは、実は、少なくない。情報の氾濫とともに、意外と、情報のロスも多い、だって人間なんて読める論文のキャパシティーはだいたいきまっているから。やっぱり現代のポピュラーな論文でもクズと見たものは超斜め読み、という方針も、本来の堅気の学者道としてはやむを得ないらしい。昔のものも読みたいし。

で、事情はいろいろあるのだが、豚は家畜で比較的利口だから、山羊は角にいろいろな機器類をくくりつけることが容易だから(あと家畜だし)、タコの理由は内緒。まあ、人間と齧歯類の脳だけでは脳科学者は標榜できないし、ドイツでもし仮に教授試験を受けるとしたら、それなりの博識も必要となろう。



忙しくてあまり日本滞在の予定はまじめに考えていなかったのだが、到着して数時間のうちにあっという間にほとんど埋まってしまった。まあ、アメリカにしても、ドイツにしても、日本にしても、一緒に食事したいような友人知人、かつ、食事につきあってくれる方がたくさんいるというのは、考えてみれば、この上なくありがたい話だ。



ドイツ出国の際に、出国審査官が僕の旅券を繰って、入国のはんこを一所懸命探していた。「いつ入国したんだ」と聞くから日程をいっても、まだ、見つからない。「ああそう、パリ、ド・ゴール空港でEUの入国手続きをしたんですけれどね」といったら、審査官は苦虫を噛みつぶしたような顔をしてから、まあ、さもありなん、という感じでそれ以上何もせずに旅券を返してくれた。

よく独仏で連盟が続いているものだと、感心する。

2008/12/24

[実験屋日記] I must be strong, and carry on...

つかの間のドイツ、終了。明日には日本に移動である。

まあ今回は、実に休暇にふさわしいような、ゆっくりとした実験生活であった。でも、こっちでやっているプロジェクトも、3つともそれなりには進展があったし、去年の今頃に取りまとめたプロジェクトも、やっと紙になった。何人もの査読を経た今、ゆっくり読み返すと、実に得体の知れない流れの悪い文章にはなっているが、それはまあそれで、よしとしよう。地味だが、とても重要な研究ではあるので。

まあ、共同研究者の院生がとても優秀なので、次は夏のHumboldt財団による招聘まで、暫くは彼が筆頭のプロジェクトのまとめの手伝いと、長期的なプロジェクトの事務的な手はず、そして、神経内科といっしょにはじめる予定のdeep brain stimulationのプロジェクトの計画など、遠くからできることをやることになる。病院の実習のほうも、適当にこなさないといけないし。



Tears in Heaven 天国の涙
Eric Clapton and Will Jennings
(これは子供を不慮の事故で亡くした父、Claptonの心情を歌っているらしいのだけれども、実験は実に、僕の、ベイビーなのである。)

Would you know my name if I saw you in heaven?
Would it be the same if I saw you in heaven?
I must be strong and carry on
'cause I know I don't belong here in heaven
もし、天国で会ったら、僕の名前、覚えていてくれるかい?
もし、天国で会ったら、昔のまんまかな?
 でも、僕は先に進むよ、意を決して、
 だって、天国にはいられないものさ。

Would you hold my hand if I saw you in heaven?
Would you help me stand if I saw you in heaven?
I'll find my way through night and day
'cause I know I just can't stay here in heaven
もし、天国で会ったら、手を握ってくれるかい?
もし、天国で会ったら、立てるように支えてくれるかい?
 でも、僕は別に道を見つけるよ、夜を越えて昼を越えて、
 だって、天国にはいられないものさ。

Time can bring ya down
Time can bend your knees
Time can break your heart
Have ya beggin' please beggin' please
 時の流れには志をくじかれるし
 時の流れには屈服させられる
 時の流れには失望させられるし
 時の流れには懇願させられる、お願いだから、と

Beyond the door there's peace, I'm sure
And I know there'll be no more tears in heaven
 扉の向こうには安らぎがあるさ、きっと
 そして天国には涙はいらないんだよ

Would you know my name if I saw you in heaven?
Would it be the same if I saw you in heaven?
I must be strong and carry on
'cause I know I don't belong here in heaven
もし、天国で会ったら、僕の名前、覚えていてくれるかい?
もし、天国で会ったら、昔のまんまかな?
 でも、僕は先に進むよ、意を決して、
 だって、天国にはいられないものさ。

2008/12/20

[ドイツより] 白熱灯禁止

EUでは、2009年から2012年にかけて、白熱灯を禁止して全面的に小型蛍光灯に切り替えるのだという。ヨーロッパ全体でこういう動きがとれる、ということは、あるいみで、米合衆国よりもEUの方が、連合として機能していることを示しているのかもしれない。

2008/12/19

[実験屋日記] ストレス

実験がどれも、いいところまできている。これは、かっさらわれなければ、3年後のHumboldt財団研究員終了の頃までに、十分、自分の研究室がもてるだけの業績になりそう。でも、ストレスが。

来週半ばに日本に戻ってから、次実験できるのは、早くて6月末、悪くしたら、8月になってしまうかもしれない。これは、たまらない。

2008/12/18

[実験屋日記] Guniea Fowl

今日は研究所のクリスマスパーティー。技術や事務の人を含め、100-200人くらいであろうか、集まって、歌を歌ったり伝統のドイツクリスマス料理を食べたり。でまた、例によって、所長先生がよってきて長話になった。

所長先生は若いときにはいろいろな実験系で成功を収めているが、その一つであるGuniea Fowl。家禽類だが、非常にcommunicationのレパートリーが幅広いのだという。で、実験が終わると、ブランデーで環流できるそうだ。僕も、農学部らしく、豚に転向しようか知らん。豚だったらやっぱり、環流液の量も必要だし、味も強いから、焼酎あたりでも大丈夫であろう。