2008/12/26

[旅日記] ああ、フランスね

一応なんとか、日本帰国。こちらはドイツのworking holidayとは違って完全な休暇なので、人と会ったり、たまっている読み物をしたりする予定。脳科学の関係でいうと、豚・山羊・タコが個人的にはホットスポットで、太古の昔の論文を掘り返して読もうというわけ。最近、ドイツ語の論文にも遭遇しだしている、論文がすらすら読めるくらいにはなりたいとは思いつつ、日常会話だけでも四苦八苦。

古い論文。実をいうと最近はやりの話題でも、先達がちゃんと踏みしめた道を新しい実験手法を使って上塗りしているだけ、ということは、実は、少なくない。情報の氾濫とともに、意外と、情報のロスも多い、だって人間なんて読める論文のキャパシティーはだいたいきまっているから。やっぱり現代のポピュラーな論文でもクズと見たものは超斜め読み、という方針も、本来の堅気の学者道としてはやむを得ないらしい。昔のものも読みたいし。

で、事情はいろいろあるのだが、豚は家畜で比較的利口だから、山羊は角にいろいろな機器類をくくりつけることが容易だから(あと家畜だし)、タコの理由は内緒。まあ、人間と齧歯類の脳だけでは脳科学者は標榜できないし、ドイツでもし仮に教授試験を受けるとしたら、それなりの博識も必要となろう。



忙しくてあまり日本滞在の予定はまじめに考えていなかったのだが、到着して数時間のうちにあっという間にほとんど埋まってしまった。まあ、アメリカにしても、ドイツにしても、日本にしても、一緒に食事したいような友人知人、かつ、食事につきあってくれる方がたくさんいるというのは、考えてみれば、この上なくありがたい話だ。



ドイツ出国の際に、出国審査官が僕の旅券を繰って、入国のはんこを一所懸命探していた。「いつ入国したんだ」と聞くから日程をいっても、まだ、見つからない。「ああそう、パリ、ド・ゴール空港でEUの入国手続きをしたんですけれどね」といったら、審査官は苦虫を噛みつぶしたような顔をしてから、まあ、さもありなん、という感じでそれ以上何もせずに旅券を返してくれた。

よく独仏で連盟が続いているものだと、感心する。

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