[新聞] Obamania (3) 国際派の大統領候補
(前回より続く)
Obama: Man of the World
By NICHOLAS D. KRISTOF
NY Times, March 6, 2007
外国生まれの帰化アメリカ人は、大統領にはなれない。これはアメリカの人口がまだ少なかった頃、他国からの大量移民により簡単に国政を乗っ取られないように、憲法に組み込まれた条項だとされる。とはいえ、ブッシュ・ジュニア以前の最近の大統領は、国際経験も豊かな人が多かった。一定以上の国際経験があれば、イラク戦争のような大馬鹿をしでかすことは考えにくいだろう。
そのなかで、Obama氏は傑出しているという。幼年時代、4年間にわたりインドネシアで育ち、地元のマドラサに通ったという。インドネシア語を話すほか、イスラムの祈りも暗唱できるそうだ。Kristof氏の評価では、Obama氏はイスラムに対する深い理解を有しており、それは現在の国際的時勢に最も必要な資質の一つであるため、その意味で、上院議員2年目という経験の少なさを補ってあまりあるという。また、Chicagoにおける草の根の貧困者援助の経験も高く評価している。
唯一残る問題は、アメリカの大衆(愚衆?)が彼を受容できるかであるが、彼は政治的才能も非常に豊富と見受けられるので、期待を持ちたいところである。
(完)
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