2008/10/28

[新聞] 善と悪:アメリカネオコンの恐怖政治

BBC Documentary
The Power of Nightmares
(Adam Curtis, BBC, 2005)
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ドイツの友人から送られてきたこのリンク。驚愕の斬新な切り口で、1960年代以降のアメリカ現代史(つまり、世界現代史)を駆け抜ける。構図としては、アメリカの道徳的な頽廃を嘆くネオコンたちが、いろいろな悪役を仕立てることでアメリカ愚衆の人心を束ねようとする。

まずはじめは、ソ連(ソ連との戦いにおいては、アフガン戦士とその支援者であるアラブ・イスラム過激派を盛り立てた)。ソ連が倒れると、次はイラク(ブッシュ1世)。イラクが降参すると、次はクリントン大統領。それが任期満了で退任すると、次は、2001/9/11に乗じて、イスラム過激派(彼らは実をいうと、アフガンにおいて、CIAの将校によりトレーニングを受けているわけだが)。そしてまたイラク。

このドキュメンタリーによると、アルカイーダも、米英の国家機関が言うほどたいした組織ではないらしい。CIAやFBIでは、無理して、証拠をゆがめて、国民の危機感を煽っているのだという。

次々と悪役は替わるものの、基本的な構造としては、アメリカが常に正義の味方で、陳腐な西部劇そのものだ、というのである。あまりに筋の通った、こういう現代史の解釈を見せつけられると、吐き気を催してしまう。

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