2008/06/18

[旅日記] 小旅行2008 ベルリン(c-2) 落書きの上に落書き

East Side Gallery。Spree河沿いの何百メートルかにわたって、壁がそのまま残されており、壁崩壊後にたくさんの有名な落書きがなされた。


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なんだか、「ベルリン・天使の詩」でも登場した気がする。あの映画はなんだか冗長でよくわからなかったが、ベルリンに親しみがわいてきた今、再挑戦の時が来たのかもしれない。たしかDVDがあるので、ドイツ語に挑戦、という手もある。あと、「Goodbye Lenin」あれもベルリンが舞台だったが、とてもsweetな映画で、また観たい。



どこかのドキュメンタリーだか時事写真集だかでみたような、有名な落書きがたくさんある。その有名な落書きの上に、たくさんの無名な落書きがされており、せっかくのアートが隠れかけている。でもそもそもが落書きなので、「さらに落書きすな」とはいえないのが、皮肉。こんなところにも、歴史の無常を感じずにはいられない。壁が崩壊してもうすぐ20年--あと20年もしたらきっと、壁なんて、実感がなくなるのだろうね。



さらに、明らかに日本人のものとわかる、しかも程度の低い落書きもちらほら。ドイツ、さらには西洋には、落書き文化というのが古来からあるし、ドイツほどいたるところに落書きがある国は生まれて初めて。日本には、こういう種類の落書き文化はあったっけ、で、そこら辺の隔絶に「猿真似」とか「国辱」という言葉が想起される。<現代の「日本人」の多く>にひき比べ、<アメリカ人でもありしかもドイツかぶれの僕>のほうが、よっぽど日本というエートスに通じているのではないか、と思うことが時々ある。

まあ、ただの勘違いかもしれないし、あるいは、ガイコクに住んでいるから過去形の「文化」を生きることができる、という面もあるのかもしれない。あるいは、日本語が場違いだから、その落書きだけはしたなく感じるのかもしれない。ロシア語とかも、読めたらきっと、相当くだらないことが書いてあるのだろう。いずれにせよ、落書きに秩序を求めるほうが、間違っているといえば間違っている。

旧東ドイツの旧国産車、トラバントによる観光案内が、壁の前に隊列を組んでいた。

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