2007/11/26

[旅日記] 帰省 2007/11 (6) スナネズミとスメタナ

またR研にて。こんどはちょっとした縁のある、スナネズミでのてんかんについて造詣の深い方のお話を伺う。実験動物としてのスナネズミはてんかん体質があるのだが、ドイツでは、それに関するプロジェクトもひとつ抱えている。達成するかは分からないが、あたったら大当たりのプロジェクト。院生の勉蔵にやってもらっていたが、実験が難しすぎて、実現させるのならやっぱり自分でやらねばなるまい。

生理学畑の研究者は、常に行動学畑の、もっと動物に近い立場の人に耳を傾けていないと、オカシイことになる。口で言うのは簡単だが、その実そうである。脳科学では物理・工学あがりの人が多くて、「ノルウェー・ラット」とか、「インド系マカク猿」とか、それぞれが特性を持った動物種であることをわすれて、抽象的な「脳」の媒体と捉える人が多いが、これは、真っ赤な嘘である。Tabula rasaの脳モデルなどは決して存在せず、それぞれの脳がそれぞれのオニモツを背負って存在している。その特性をきちんと捉えて比べたときに初めて、不変が垣間見られる、というのは、生物学の基礎哲学であろう。



Anyway. 夕方は、大学時代の部活仲間と飲む。その当時はいろいろ大変だったが、今となっては楽しかった思い出ばかりが残る。振り返ると、馬鹿みたいなことも多かった気はするが、そういう深い時間を共有した友人は、間違いなく、人生の宝物でる。また、大学時代はmolto appassionatoだったある友人がだんだんと社会人らしくなってゆくのをみて、いろいろと考えてしまった。そして彼も結婚するらしい。And then there were none...

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