2007/08/14

[新聞] ユダヤ人の枢機卿

Jean-Marie Lustiger, French Cardinal, Dies at 80
By JOHN TAGLIABUE
(NY Times, August 6, 2007)

フランスの有名な枢機卿が亡くなったそうだ。

ちょうど今、キリスト教(カトリック)が「公教会」から「教皇教会」へと変遷する様子を描き、公教会の本質を問う、アメリカでは一時期話題沸騰だった本を読んでいるときたから、なおさら面白く感じたのだが、この枢機卿、少年のころナチスの迫害を逃れてカトリックのフランス人に養子に取られ、そこで改宗した元ユダヤ人なのだそうだ。

しかもその枢機卿、本人は、自分は「元」ユダヤ人ではなく、キリスト教徒であってなおかつユダヤ人だ、と考えていたらしい。歴史的な人物としてのキリスト自身がユダヤ教徒であったように。そして、その枢機卿の葬儀ミサでは、ユダヤ教の葬儀によく使う祈りであるKaddishが唱えられたそうだ。ウルトラecumenicalとでもいうべきか、なんとも奥が深い話だ。





参考リンク
http://en.wikipedia.org/wiki/Jean-Marie_Cardinal_Lustiger

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