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最強の勉強法
吉田 たかよし
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たまにはこういうのを斜めに読むのも気分転換に良い。おそらくありふれた自己啓発本なのだろうが、何冊も読んだことがあるわけではないのでなんともいえない。ことさら「吉田たかよし式」という語をもちいているところなど、若干鼻につく。あと、アイディアの根拠として援用している「脳科学」には、そうとういい加減な部分がある。
しかしいくつかおもしろいアイディアはあった。私の抽出したアイディアは以下の通り:
- 環境や道具を、勉強分野によって使い分けることでけじめをつける(筆記具などからはじめ、別のものを使えとのこと。医学系の勉強の時には聴診器を首から下げて…とか?)
- 手軽な啓蒙には大学受験の参考書が意外に有用かつ安価である(日本史とか全然知らないな…)
そのほかにも私自身あまり興味がわかなかった・新しさを感じなかった点は、様々な分野を興味に応じて同時に勉強せよとか、本は読み飛ばせ(重要な部分のみ熟読)とか、暗記のテクニックとか、わかりやすい話の仕方とか、資格試験への対処方針とかがあげられていた。
上記の「本は読み飛ばせ(重要な部分のみ熟読)」というのが、ひっかかる。確かに現代は情報過多の時代で、ある程度はこういう方策を採らざるを得ないのかもしれない。しかし、最終的には、じっくり腰を据えてある学問観を築かないことには、味のある学問を醸成することはできまい。人生・人生観についても同様であろう。自分にとって重要な部分のみ熟読、とあるが、長期的・大局的になにが重要かが最初からわかったら苦労はないのだ。
現代は情報過多。その情報に踊らされて上辺だけの学問をする(人生を送る)ことは簡単だ。同時に、世捨て人のように周りを無視して、学界に残るだけの結果を出せない(社会で世渡りできない)というのも簡単だ。困ったものだ。
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