2006/07/20

[実験屋日記]学会日記(1-2) 日本人の英語

ひどい。

まず、発音がひどい。訛りがひどいということをいいたいわけではない。それはもちろん、みんながBBCのアナウンサーのようであるに越したことは無いが、それはどだい無理な注文。そうではなく、ただ、はっきりと発音しろ、といいたいのだ。下手糞ならなおさら、はっきり発音しなければわからない。発音が間違っていれは、なおさら、はっきり発音しなければ、本当は何を言おうとしているのか、想像すらつかない。そこを、恥ずかしいのであろうか、ごまかすようにモゴモゴやっている。事実、ジャパニーズ節だが上手い先生は、みんな、はっきりと話す。

あと、話の構成がひどい。日本語的な論理を英語に訳しても、英語にはならないのだ。英語で話すからには、英語的なストーリー作りをしなければだめである。こちらも要は、話のポイントをはっきりすることが重要である。起承転結、などといった話の流れがはっきりとみえなければならない。英語では、アジがある、などといってストーリー構成をごまかすことは許されない(日本語でも許されない?)。そんなことをいったら、日本人としての奥ゆかしいアイデンティティはどこに消える、という懸念があるかもしれない。しかし、心配には及ばず。ドメスティック・ジャパニーズなら、どんなにがんばって英語的な話の作りをしたって、日本的な雰囲気は消えない。(逆に、正しい英語の中で日本的な雰囲気を意図的に醸し出すのは、至難の業である。バイリンガルだって、自動的にできることでは、決してない。まして、素人が真似しようとしたって、おおやけどするだけである。)

さきほど、「発音が間違っていれは、なおさら、はっきり発音しなければわからない」といったが、それはちょっとレベルが低い議論だ。そんなのが通じるのは日本くらいかもしれない。学問で飯を喰っているのだから、少なくとも、学術用語の発音くらい勉強しろと思う。特に医学色の強い学会だからであろうか、強く感じたことだが、外来語はドイツ系の発音が多く、発音体系が根本的に違うことに対する意識が不足している。はっきりと間違った発音をしてもらえば、大体想像はできるといったが、反面、聞いている方はそれだけで疲労困憊してしまい、内容までは頭が回らないこともある。ドイツ語読み、英語読み、米語読みなどが混在していると、更に疲れる。

0 件のコメント: