[ドイツより] 百水ビルヂング
マクデブルグの目抜き通り、Breiterweg。目抜き通りといっても、時間はゆったりと流れる街路。幅だけはさすがに東ドイツだけあって、広い。その中央、マグデブルグ大聖堂のすぐ手前に、画家・建築家Friedensreich Hundertwasserの遺作、「Grüne Zitadelle von Magdeburg(マクデブルグの緑砦)」がある。街中のデパートに出かける際には必ず前を通るのだが、ゆっくり立ち寄ったことはなかった。初春の土曜日、普段は路面電車で通過してしまうBreiterwegをぶらぶら散歩して、この百水ビルヂングに立ち寄った。
マクデブルグの街中の建物はほとんど、社会主義時代のままで、機能的なのっぺらぼうか、若干気取ったネオゴチック(スターリン式と呼ぶほどではないが)である。そのなかにあってこのGrüne Zitadelleはその対極に位置するのだろう。でもここまでくると、さすがに落ち着かないし、遊園地みたいである。フンデルトヴァッサー氏は有機的な建物を目指たそうで、Hundertwasserhausは、一階の店舗を除いてはほとんどアパートが占めており、しかも、貧富入り混じってという目標で家賃も抑えてあるのだそうだ。デズニー的な「お伽の国」の、わざとらしい丸み
だがまあ、遊園地みたいな建物で、とても住む気にはならない。日があまり入らないというのも問題だろう(やっと日が長くなってきて特に感じるのだが、ドイツは冬の夜長をいかにしのぐかが重要で、それを考えるとクネクネした壁の中に小窓が埋め込まれているよりは、のっぺらぼうだが日のよく入る社会主義団地のほうが、精神衛生にはよさそうだ)。中庭
Grüne Zitadelleの一階のカフェで本を読みながら、まあまあのパンニーニと、東ドイツ水準のティラミスをいただく。
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