[新聞] 電子投票の衰退
Florida to Shift Voting System With Paper Trail
By ABBY GOODNOUGH and CHRISTOPHER DREW
NY Times, February 2, 2007
全米人口第4位の州Floridaは、選挙の不手際が続発し、悪名高い。そもそも2000年にBushが大統領になったのは、Floridaでの数え間違いや黒人を投票所から遠ざける選挙工作が原因であった。本来の結果の通りにGoreが勝っていたら…… ことの重要性は自明であり、悪影響はアメリカだけに限られるわけではない。
アメリカの選挙不正の歴史は長いが(参考書多数)、さすがに2000年の大統領選挙は、Florida州知事がBush兄であったことや、Bush陣営のPR勝ちという側面が強かったこともあり、さすがに多くのアメリカ人にとっては大ショックであった。(知識人を含めほとんどのアメリカ人は、他人の目のおがくずには敏感なくせに、自分の目のなかの丸太というものについては極端に鈍感であったりするので、丸太が無視できない状況に直面すると、特に面喰らうのである。)
最近では、電子投票機最大手のDiebold社が共和党に大量の政治資金を援助していたことや、投票機のプログラムが簡単にhackできるという報告も相次いでいた。そこでBushのお兄さんが知事を降板したばかりのFlorida州では、新知事が就任早々、購入したばかりの電子投票機を全て廃棄し、2008年の大統領選までにはマークシートのような方式に変更するという。
さて、ここで飛躍。
そのうちインターネットに不都合が生じて、すべて紙に戻らないかしらん(これをblogにて書くことのironyたるや)。本を読むのは紙でないと、やはり調子が悪い。科学論文にしても、現在では99.9%が電子的に頒布されるため、発表論文数の増殖が著しい。「紙の無駄!」と叫びたくても、基本的には皆PDFで読むから、叫んだだけ時代遅れの感が強まる。
2 件のコメント:
確かに最近は授業の資料でもPDFファイルで配布されることが多いのですが、実際に読むときはモニターだと読みづらいので、印刷してから読むことが多いです。
Blog記事に含もうと思っていたが、そのときは見あたらなかったジョークビデオです。2004年選挙の頃、友人から送られてきた。
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